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帯の種類①

袋帯は昭和の初期、それまでの丸帯に変わる物として普及しました。

丸帯は、袋帯の倍の横幅があり、半分に仕立てて結ばれます。重くて扱いにくいことから、今のような片面(表)だけに柄付けされた八寸幅になりました。

帯の名は、身に付ける意味の「佩ぶ(おぶ)」からきたと言われています。帯の変遷については、それだけで学問になるくらい奥の深いものですが、現在のような形は、江戸末期から明治にかけて完成されました。

 

 


ファッション

江戸初期には、前後左右自由に結んでいましたが、次第に後結びが多くなり、ミスは後ろ結び、ミセスは前結びになります。 江戸後期には、既婚の女性も後ろ結びになり、前結びは老女や未亡人の帯結びとなりました。今のように、帯〆を使い、後ろ結びに統一されたのは明治以降からです。帯の発達によって着物の装飾性は飛躍的に向上をします。紐やベルトのように、単に衣服を締める補助的な道具から、美観や礼儀を表現するものへ発展し、きものと同列の主役の地位を占めるに至りました。

袋帯には、礼装用の振袖や留袖、あるいは、大島や結城などのおしゃれのきものまで幅広い種類があります。難しいのは、礼装用とおしゃれ用との区別です。一般的に言われるように「金銀の帯台なら礼装用、金銀以外のものならおしゃれ用」と、一元的に線引きできないのが現状です。このことが、きものがわかりにくい大きな要因のひとつであることは否定できません。しかし、これこそが日本的でしかも神秘的な奥ゆかしさだと思っています。

袋帯の染織技法には、佐賀錦、綴れ、唐織、琥珀、相良刺繍、蘇州刺繍、糸錦、箔錦、螺鈿箔などさまざまな呼び名があります。帯の種類に精通することが、きものの着こなしに大きな手助けとなるでしょう。

 

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